基本情報
タイトル:ヴンダーカンマー(Wunderkammer)
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:30分~
ジャンル:デッキ構築ライクゲーム
作:yio / Yirli'kumde
ゲーム紹介
ゲームの概要
不思議なアイテムを収集するゲームです.アイテムに評価を与えるキャラクター達をヴンダーカンマーの世界に招くとともに,彼らから多くの栄誉が得られるように努力します.ヴンダーカンマーの波はまだ訪れたばかりです.3種類のアイテムを元手に,最も優れたヴンダーカンマーをつくり上げましょう.
このゲームで最も注意すべき点は,誰が招いたキャラクターであっても,全てのプレイヤーのアイテムを平等に評価するという点でしょう.
ルール
ヴンダーカンマー遊び方説明書手番例と得点計算シート(PDF,約318KB)
ダウンロードしてご覧ください.内容は予告なく変更されることがあります.
[更新履歴]
*5/7:図などを追加しました.
*5/8:細々とした修正など.
*5/12:細々とした修正など.
*4/24:v2.1公開
ルール捕足
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Q:プットは1キャラクターに1枚までですか?
いいえ.何枚でも可能です.ただし,同じ種類のアイテムを2個以上プットすることは「1キャラクターが1アイテムに与える加点は1まで」なので,基本的に無意味です. -
Q:ウッドキューブは20個じゃ足りません.
足りなくなる可能性があります.何か手近にあるもので代用してください. -
Q:ドローのときデッキがなくなったらどうなりますか?
既定の枚数になる前にデッキがなくなったら,そこで引くのを止めて手番は終わります. -
Q:シャッフル・アンド・ドローや得点計算のとき,デッキにあるカードはシャッフル,得点の対象にならないのでしょうか?
どちらも対象になります.明らかな記載ミスでした(v.1).
寄せられた質問などを基にルールを補足します.
デザイナーズノート
ゲームデザインのyio(いお)です.はじめてノートというものを書きます.こんな感じで合っているのかはわかりませんが,色々としたためてみましょう.遊び方説明書と併せてみていただければ幸いです.
とても単純なゲームです
ヴンダーカンマーはとても単純なゲームです.とりあえず好きなアイテムを集めます.同じアイテムにこだわりを持って集めるほどアイテム集めが簡単になります.逆に広くアイテムを集めると手助けをしてくれるキャラクターを獲得することができます.そうして自分や他のプレイヤーがキャラクターを集めるほどにアイテムの価値(勝利点)が上がってゆきます(ヴンダーカンマーの世界に招かれた全てのキャラクターがプレイヤー達のヴンダーカンマーを評価するのです).さて,どのアイテムを集めればゲームに勝つことができるでしょうか?キャラクターを頼るか,ただひたすらに価値の変化を読み切るか,お好きなようにアイテムを集めてください.
以下はシステムについてクドクドと綴りました.気に障った方だけ読み進めてください.
- ただ集めるだけのシステム
- ダイナミックな価値
- 波のある拡大生産
ただ集めるだけのシステム
デッキ構築ゲームといえば先日ドミニオンがヒットしてからというもの中々に熱々ホットなジャンルです.同人からも,商業からも結構な数が出ています.「ゲーム中に何かを集めて自分だけの能力を築きあげる」なんとも素晴らしいシステムです.ドミニオンで素晴らしいのは「デッキ」を作るとしたところ.トレーディングカードゲームというジャンルが廃りなくやられていて,リプレイ性が高いのはひとつにデッキがそれだけでソフトランダム性を持っていて,自分で作りあげたものが上手く回ったり上手く回らなかったり,それをベースにどうすればもっと良くなるか考えることや,思わぬ相互作用を発見できたりすることが楽しいからでしょう.ここまではデッキを作るのって楽しいよねという話です.
話がなかなか進まないので閑話休題して,いきなりですがデッキ構築に限らず私は,テキストが書かれたカードが苦手です.それをたくさん並べられた上,強そうな戦略を見極め,いま何をどれくらいデッキに入れていて,確率的にこうだから,あーして………正直向いてません.(大半のデッキ構築ゲームの醍醐味を棒に振ってる感じが否めませんが)でも,上で触れたように「デッキを作るシステム」には見逃せない魅力を感じていました.
そこでまず,集める対象(いわゆるサプライ)から能力を排除しました.この辺で紆余曲折ありましたが,集めるほどに楽しい風に仕上げようと思い至りました.例えば,ドミニオンを考えると,カードを集めていても能力発動の確率が変わるだけで,たくさん集めている実感は少なく,突き詰めるとむしろ集めすぎず,最善な能力の発動確率を凝縮させて高めるのを至上とする大変マニアックなゲームになっています.
もっと集めている実感が得られるにはどうしたら良いか?と考えから,全てのアイテムを直接な得点源にすることにしました.さらに,自分の場に並べて見せつける(コレクションとは見せつけてなンボです)ルールと,たくさん並んでいるほうが能力が高くなる(キャラクターからの支援も受けやすい)システムを導入しました.コレクションがなんだかスゴそうなプレイヤーのところは能力的にも本当にスゴいんです.
ダイナミックな価値
アイテムの価値(それぞれがもつ勝利点)はゲーム終了時に決定します.正確にはゲーム終盤に向かって徐々に決まっていきます.具体的には,価値を決めるのはお客さんです.「ヴンダーカンマー」の世界では客観的な価値など無用です.何を置いても重視されるのは自分の満足(これはイコール好きなものを集めること)ですが,その内に「誰かに評価してもらいたい」という欲求が生まれるのがごく当然の流れといえます.そこでゲーム中ではお客さんをキャラクターとして登場させました.キャラクターの嗜好(得意分野や専門と言ったらわかりやすいでしょうか)はそれぞれで,ヴンダーカンマーの運用または価値基準に様々な影響を及ぼす能力を持っています(例えば,絵画好きなお客さんが味方につくと絵画から得られる収入を増やしてくれるとか,機械好きのお客さんならアイテムの仕入れに有利な能力で手助けしてくれるといったイメージです).これを利用せんと考えるのが我々プレイヤーたちであり,キャラクター達をヴンダーカンマーに導くのです.そうして,ヴンダーカンマーに魅入られたキャラクター達は数あるプレイヤーたちのヴンダーカンマーを値踏みするのです.結局,プレイヤーたちそれぞれの思惑で招き入れられたキャラクター達の価値観によって各ヴンダーカンマーの価値が決められます.このゲームの駆け引きはここにあります.どのキャラクターがヴンダーカンマーにいるか,今後どのキャラクターが招かれるかを予想してアイテムを獲得します.ヒントになるのは相手の獲得したアイテムです.キャラクターは一定のアイテムが場に揃ったときに招かれるからです.これらの情報は覚えるに越したことはありませんが,場の状況を見ることでおおまかに知ることができます.見せつけられた情報をじっくり利用してやりましょう.
波のある拡大生産
ゲーム全体として,能力は上昇傾向にあります.ここでいう能力はアイテムを集める能力です.これは自分の場に並べたアイテムの状況が相当します.これはデッキがなくなるまで増強されますが,なくなるとリシャッフルされ,1ラウンド目と変わらない強さに戻ります.デッキの内容に依りますがむしろ弱くなることが多いでしょう.ただし,能力の強さの最大値はデッキ枚数とそのバランスに依るので,能力は引いては寄せる満ち潮のようにズンドコズンドコと強くなっていきます.手に入れたアイテムは次のリシャッフルの機会にはじめて能力に組み込まれはじめるのでそのタイミングを計るのも後半は特に重要になります.
ここまで読んでいただけた方は思うところがあるかも知れませんが,一般に「デッキ構築ゲーム」といわれるジャンルの良さの大きな曲解から作られたゲームになっています.もはやデッキ構築ではありません.でも構築します.こういった定義に関する部分は不毛で好きじゃないのでこの辺にしますが,願わくば摩擦の起きないように,「デッキ構築ライクゲーム」という逃げの看板を付けておきます.
頒布について
ごく少部数,800円での頒布を予定しています.
キャラクターカードプロモーション
当日は(やめればいいのに)プロモーションキャラクターカードをオマケします!もちろんそいつもユニークな能力をもっていますので,遊びの幅が広がりますよ.
お問い合わせ
何かありましたら,公式窓口として,http://www.yukinohana.net/~yea/ >Contactからメールで,
もしくはyioのTwitterアカウント(@sounio120)までお気軽にお声をお掛け下さい.
ブンダーカンマーでもいいよ
ワンダーチェンバーでも
ワンダールームでも
驚異の部屋でもね!
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