タカダ博士の号令を聞きつけ,これぞチャンスというわけでテレキネシスゲームズ本拠地へ潜入してきました.
タカダ博士といえば,教え子に息抜きと称して一緒にゲームを遊んだりゲームを作っちゃったりしてることがあまりにも有名な紳士です.
紳士といえば,誰でも手軽に始められてなおかつ味わいのあるゲームを好んで嗜んでいるので,どれ私もということで,その手のゲームを鞄に潜ませて向かったのでした.(実際はいつも通り鞄を大きく膨れさせていた.)
心躍らせすぎて20分弱早く到着,まだ人の集まっていない隠れ家へと足を踏み入れたのでした.
前置きはさておき...
- 忍者対戦(ペンタメローネ)
まず忍者対戦の布教をしました(僕はインスト&観戦).スゲーいいんだよね,このゲーム.ゲームはテーマとシステムだ,なんて言ってる私ですが,そこへ行く前にプロダクトとして拘りが散りばめられ過ぎていてスゴイ.
例えばこんな感じ.
忍者対戦の地味にここがイイ。 ①三色の変則6面ダイス ②アミーゴ小箱サイズ ③全く使わないけど良い裏面デザイン ④説明で十分分かるけどプレイ例豊富 pic.twitter.com/vVmYCeAS8G
— yio sounio (@sounio120) 2014, 6月 28
これらはほぼゲームシステムには関係ないところだが,すでに拘りが見えます.
…この辺はいつかまとめて書きたいんだけど.まあそれはその時次第.
一回目でグッと楽しさが分かって,もう一回!となるのは良いゲームです.しかもこのゲームはその打率も高い.多分毎ゲーム,運さえ良ければ,1,2手差の違いで終わるからなんでしょうけど,実はゲーム自体6~10ターンで終わると思うんで結構差が大きいんだけどそんな感じをさせない,良くも悪くもすぐ終わりすごく手軽,かといって考えどころはあるし,考えすぎても結局はダイスだし,とても絶妙なのです.
人が集まってきたので,今回は二戦目に突入しませんでしたが,布教は成功したっぽいので良しとしますw
いつかのゲムマ直後に初版を遊んだきり二度目のプレイ.
初版での印象は,私自身が競りはどうしようもなく苦手なのだがそれを差し引いてもよく出来た同人ゲームだったと記憶していましたが,改めて今遊んでも良い感じでした.というか私のゲーム歴が長くなってきたからなのか非常に見通しの良いゲームでソリッドなゲームだと分かり,一層良く感じました.なんといっても他プレイヤーの手札がほぼ全てわかってますから,あとはどう駆け引きするかに注力できるのです.通常の競りゲームでは掴むのが一苦労な相場観も,どの財宝に,どのタイミングに,どれだけつぎ込むか,あるいはしゃがむかという多様な価値観から選択できるのであまりカチカチじゃなかったり,それでも起きるときにはちゃんと競り合いもあったり.財宝のセットコレクションによるボーナスもごくごく普通なのだが,カード配分が工夫されていて単なるセットコレクションに収まっていないところが良いですね.
今回は,勝負所に備えて,隊員を出来る限り多くキープしつづける方法で優勢(セット狙いだったので気づかれにくい)を保ちつつ進め,最終的に高得点を上げることができました.
- ファブフィブ(NGO)
毎度おなじみファブフィブ.
もう持ち主なんじゃないか?と思うぐらいこのブログでも多く登場していますね.気軽に全員参加できる懐の広さがとても良いですね.
この回はめずらしく,7人中の1位になりました.今回の途中から一つ,二つ戦術が増えたので,少し強くなれたと思いますw(いっつもドベだからなあ/汗)
テレキネシスゲームズきっての本格派ゲームにして幻の一作.テーマもシステムも超硬派で電力生産施設と供給(送電)ラインを整備しながら,顧客の獲得までもマネジメントして勝利点を稼ぎます.
顧客を同時入札によって競り(最も供給単価を低く設定した人が獲得),ターン中に得られた収入から設備投資を行うことで,今後に備えたパラメータ管理をゴリゴリやっていきます.
僕はパラメータ管理苦手なので,最初の一手の前に十分に考えさせてもらって,いざ入札開始!
2ターン目で私同様初見のプレイヤーが計算ミスして脱落.そう,電力供給が需要を下回ると容赦なく脱落するのです!世の中はちょー厳しいのです.
1ゲーム目は練習だったということにして2ゲーム目に移行しました.
1ターン目は落雷イベントに備えて「送電線」を1基増設することがセオリーなのだが,落雷イベント起こるか不確定なのに加え,起きても自分に降りかかることなんてそうそうないだろう...なんて甘く考え「送電線」を無視し顧客を増やして後の収入を飛躍的に増やそうとするギリギリのプレイを敢行したところ...落雷発生!そして直撃!2ターン目のイベントで脱落する私でありました...
パラメータ管理はメモ用紙でやる仕様なのですが,もっと管理のしやすい専用の個人ボードがあると良いなーと思いました.贅沢な話ですけどね.
- 藪の中(オインクゲームズ)
こちらも初版発売日(?)にプレイして以来かもしれない超久々のプレイでした.
推理ゲーとしてはキッチリやりたい層には物足りない気もしますが,ライト層には十分楽しめるユルさのゲームだと思いました.何より特殊形のタイルが楽しいし,第二版なら箱も超コンパクトだし,ルール簡単でそこそこの時間をかけてじっくり遊べるので現役でも十分遊ばれる価値のある良いゲームだと思います.
- テンデイズ・イン・アジア(Out of the box)
同人ゲーム多めのなか,ここらで一つということで軽めだけどもボードが大きな市販ゲームを投入しました.テンデイズシリーズは,地理的につながっていくようにタイルを獲得すしていくだけなんですが,実在地理で旅するというテーマからライト層には鉄板ではと思っています.今回も好評で,「これ欲しい」と師匠に言わせたのでステマ大成功です!
僕も機会があったら「アフリカ」を買おうかと(まだ買うのかw
- ボイン星人襲来(中村誠(?))
凄く簡単に言えば,公開された2~4文字のボイン,もとい母音カードを見て早押しで,「ケバブ!」と答えるゲームです.先に3勝をあげた人がゲームの勝者です.
上の例で「であう(出会う)」と答えるのももちろんオッケーなんですが,「であう」は母音のまま2文字残っています.この時はすぐに勝ちにはならず,「れある(レアル)」のように母音のまま残っている文字数がより少ない場合は後から勝利権を奪うことができます.「れある(レアル)」もまだ母音が残っているので,すかさず「メタル」や「ケバブ」のような母音がさらに少ない言葉を回答することで勝ちを奪うことができるのです.母音が残っていない言葉を回答できればもちろん即座に1勝になります.このルールが単純だけどよく利いていて中々味のあるゲームになっています.
これも懐かしい.頒布当初に何回かやった覚えのあるナイスなゲームです.
山札を地層に見立てて,埋まっている化石を掘り起こして獲得,コレクションするというところのマッチングだけを取っても成功しているゲームだと思います.カード情報も最小限にして最大限のアートに好感が持てます.
写真はなぞの工作に遭い何故か大量の化石を獲得した私の図.アベレージ3枚ずつぐらい出土した気がしますが,おかしいw
- 巨竜の歯みがき(ドロッセルマイヤーズ)
ドラゴンの逆鱗に触れぬよう,慎重に大胆に歯みがきするゲーム.こういうジャンルは番犬ゲームとでも言うんでしょうか.そういう系のゲームです.
まず,巨竜の我慢ポイントが公開されるので,様々な刺激ポイントのある歯ブラシから一枚選んで同時に公開します.刺激の小さい歯ブラシのポイントを順に加算してゆき,我慢ポイントを超えなければ得点,ちょうど超えた歯ブラシを出した人が減点というもの(それよりもポイントの高い歯ブラシは0点になる).4人プレイだとポイントの高い歯ブラシはどうにも全て「踏んで」しまいそうな気がします.
結果は1,2,3,4の歯ブラシだけセーフで5,6,7,8は全て踏んだ二人がビリ,7だったか8だったかを1回成功させたタカダさんが勝利しました.
刺激の弱い歯ブラシは単に数値が小さいことによる安全さだけでなく,処理順が先になるという安全さもあるため,刺激の強い歯ブラシの危険さは飛躍的に向上します.例えば,4人プレイで我慢ポイントが13なら全員「4」が絶対安全で,「5」は超危険になります.4人プレイの場合,こういった戦略の均衡が起こるような数値のカードを抜いたりしたほうが常に悩ましい戦いが起こりそうな気がします.
均等に配られたカードを最終的には全て使い切らなければならないというルールが何ともツラくて,もう少し緩く楽しい調整がありそうですが一方で,ドラゴンというのは恐ろしい生き物なはずなのでこれくらいでも良いのかもしれません.
箱がすごく豪華な豪華版も発売されていたり,評判もよく聞いていたのでどれだけ奇抜なものかと思いましたが,かなり普通な感じで肩透かしをくらいました.
- キャプテン・リノ(HABA)
キャプテーン・リノ!!!
説明しよう!
キャプテンは空調に弱いのだ!!
カードを積んでくだけなのに盛り上がる!
今だから言うと一番最初に見たときは,折ったカードを積むだけでしょ?とかなり否定的な見方をしていたのですが,「リノ」という重心を動かすアクションは革新的アイデアと思い,まず魅入られました.それはテーマ的にもすごく楽しい.また,木やプラスチックの方が積むのが楽しいだろうと思ってもいましたが,カードのアバウトな感じもとても良く,リアルワールドならでは.そして今気づいたのだが,高く積んで倒れた際にパーツが派手に飛び散らない点もバランスゲームにおける革新的な利点ではないかと思いました.ここまで考えられて作られているならホントもう脱帽です.HABAのゲームは単純だけど遊ぶたびに奥深さを見つけられるというような,そういうところがありますね.
- 藪の中
面子が変わり再び藪の中.
- ぞゆかな?
ここでテレキネシスゲームズ幻の傑作ゲーム「ぞゆかな?」の「ぞゆ?」の紙粘土細工を見つけました!市販のペーパークラフトにも負けないこの造形はなんだかスゴイです.
「ぞゆかな?」は確か人狼ベースのゲームだったと思うけど,一味も二味も違ったアプローチで特有のギスギス感のないピースフルなゲームだった覚えがあります.
- イチゴリラ(すごろくや)
神経衰弱です.1~5の数値の書かれたタイルがあります.2のタイルなら同じ絵柄を2枚,3のタイルなら3枚・・・と神経衰弱と同じ要領でめくりタイルを獲得します.全部獲得されたらゲーム終了で,獲得枚数がそのまま点数になります.
1~5のタイルには「いちご」「にんじん」「さんたくろーす」「よっと」「ごりら」のように音にちなんだイラストが割り当てられていて,なんとなく教育にも良さそうな感じが漂っています.
神経衰弱のような連続手番はなく,1のタイルなんかは1枚めくったら獲得など,ルールには全く特殊性はなくシンプルです.
ただし,1~5のタイルには,にんじんに良く似た「だいこん」,さんたくろーすに良く似た「どろぼう」といったような紛らわしいタイルが混ざっており,これらは別々のタイルとしてそれぞれの枚数めくらなければ獲得できません.要は1~5のタイルがそれぞれの枚数だけあり,それぞれ2セットある神経衰弱なのですが,紛らわしいのが混じっているので記憶を邪魔してきます.
それ以上に,勘違いして偽物のほうを自信満々にめくってしまったときに,自然と笑いが起こるんですね.わかっているので数回は我慢できる(なんとも思わない)んですが,人の記憶が大概いい加減で,それが何回も繰り返し起こるので,そのうち我慢できずに笑ってしまう,そういうゲームです.家族なんかでやるとほぼ鉄板なんじゃないかなーと思うのですがどうでしょうか?
ちなみに上の写真は4枚目の「じょうぎ」を勢いよくめくったつもりが実は「よっと」だったという決定的瞬間を捉えたものですw
- SET(Amigo)
最近すごく「良い」ゲームとして私がステマを始めようとしているゲーム.1~8人でできるというのも良いです.
まずカードは4つの要素「色」「形」「個数」「塗り方」(各3種)がそれぞれ異なる81種類81枚という美しい構成です.
12枚のカードをオープンして並べ,そこから,「色」「形」「個数」「塗り方」の要素それぞれについて「全て異なる」か「全て同じ」となる3枚のカード(”セット”と呼ぶ)を他の人より早く見つけることが目的です.
例えば[◆◆◆][◆◆][◆]という3枚のカードは”セット”です.なぜなら,色は全て異なり,形は全て同じ,個数は全て異なり,塗り方は全て塗りつぶしで同じだからです.少し慣れた5人ぐらいでやると大体2~5秒ぐらいで見つける勝負になります.
見つけたらその3枚を取り除き,新たに補充してすぐさま探索を開始します.これを山札が切れるまで続けて見つけた回数が多い人の勝ちという単純さです.
上の例に示したように,3枚の組合わせはルールで完全に規定されていてキッチリしています,それを素早く見つけることはすごく快感で,一人プレイでも問題なく楽しめるほどです.
多人数プレイでは次々と問題が降りかかるので息つく暇がありません.
プレイしてみると全くそんな感じはしないのですが,見た目もルールもすごく教育的な感じがしませんか?なので,ゲームとかに厳しい家庭でも問題なく遊べるような気がします.むしろお母さんお父さんも混ざって遊んでほしい.そんなゲームです.おススメですよ.
コアなゲーマー諸氏にはこのキッチリ感やガチ感がむしろ良い方に働くと思うし,ライトゲーマーには言わずもがな.渋いゲームを求めるゲーマーには完璧に見た目で損してる節があるんですが,ものすごく守備範囲の広いゲームだと思います.
機会があったら一度遊んでみて下さい.
そんなこんなの突撃ゲーム会レポートでした.
図らずも,歴代ゲームマーケット良作ゲーム会のような感じになってとても充実した会でした.
終わった後,博士と食事をしながら少しお話ができたのも良かったです.ありがとうございました!
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