2012年12月26日水曜日

蟻の国(Myrmes)のススメ

私が蟻の国(Myrmes)を気に入っている1つの理由はこの個人ボードです.ゲーム中にやることは十分に重量級ゲームほどにあるのに,何ができるかはこの個人ボードを見れば思い出せる.それが良い.

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このゲームは全9ラウンドを行いますが,各ラウンドは1~6(7)フェイズからなっています.ボードを見るとどこかに「」「」「」・・・「」「(7)」と書いてあることが分かると思います.第1フェイズ(白)ではそのラウンドのボーナスをいじる,第2フェイズ(赤)では八角柱のコマを4箇所に振り分ける,第3フェイズでは・・・とついついこの場で説明を初めそうになってしまうほどに“書いてある”んです.

少し気になってるけど「ルール理解が大変そう」だし,「インストしてもらうのも気が引けちゃうな」・・・と思ってプレイする機会を持てていない人はぜひ近くの持ち主かプレイしたことある人に「教えてプリーズ」と声を掛けてみましょう.割と本心から快くインストしてもらえると思いますよ!(実際私はインストする夢を見たぐらい^^;)

>自力でどうにかしたい人用:http://www.boiteajeux.net/jeux/myr/myr_aide_en.php

>その2:『世界のボードゲーム』さん(これでもかってくらい細かいルールまで書かれています)http://boardgamegeek.blog.fc2.com/blog-entry-103.html

 

さて,そうはいっても万人にお勧めできるものではありません.

まず,このゲームは第2フェイズでの振り分けと第3フェイズの地上での動きがメインフェイズですが,それなりに戦おうとすると第2フェイズでもの凄くヘヴィーなリソースマネジメントを強いられます.ヘヴィーです.私はスゲェ苦手です.ヤベェっす.ゲーム中幾度となく計算を“間違え”ます.これにウガーーッ!!てなる人には多分お勧めできません.

次に,グラフィックデザインです.見た目.ちょっとこのゲーム,グラフィック美しすぎるんですけど!虫のデザインとかコマとかリアル志向で自重してなさすぎる.写真じゃないことぐらいが救いだけど,そっち系が苦手な人には全くお勧めできません.(参考:image←虫タイル(クリックで拡大))

 

もうわかりましたね?

ヘヴィなリソースマネジメント」と「リアルで美麗なグラフィック」が好みの人はぜひプレイしてみて下さい.超お勧めです.テーマ・世界観的にはピクミンとか箱庭系が好きな人は好きそう.ワシや.

蟻カワイイヨ蟻(*´д`*)

 

※イリクンデがみんな蟻好きヘンタイなわけではありませんので.

 

  • 念のためリプレイ性について言及しますと,「ラウンドボーナス」と「目的タイル」が毎ゲームごとに変わることと,1ゲームでは全てをやりきれない(だぶん)キツキツなプレイ感ですので繰り返し遊びやすいかと思います.私はあんまり気にしませんが.
  • プレイ人数については3,4人やった範囲では,どっちでも同じかと.
  • そういえば一部タイルにプリントミスなんていうのもありましたが,あくまで裏面なのでストックに置くときに全員に周知するだけでも,プレイになんら問題ないです.張り替える用にシールを印刷までしましたが結局貼ってません.
  • あと,嬉しい受賞ニュースもあったようです.詳しくは下記.

トリックトラック賞2012に『蟻の国』 - Table Games in the World

 

以下,2013.2.11追記

1人用ルールについて

なんといってもガチなマネジメントが必要なこのゲームですが,私のような"計算ミス"をなくすには経験を多く積むしかありません.そんなニーズにうってつけなのはこの1人用ルールです!

ヴァリアントタイルについて

「兵隊蟻がもっと使い易かったら…」「食料駒が余って使い道がない…」「もっとダイナミックに得点できないの…?」

そんな不満をゲーム側で解消してくれるのがYstariが公式に提供しているヴァリアントルールです.コロニー深度に応じて獲得できる新たな能力(ヴァリアントタイル)が戦略の幅を広げてくれます!

 

写真

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2012年12月19日水曜日

蟻の国(Myrmes)ヴァリアントルール覚書

#蟻の国にハマりつつあるので,周辺情報を集めてみようかなと思った次第.
#その覚え書きです.
#情報をシェアして蟻の国人口増やしたいなんて思いもあったりなかったり.
#本人プレイ回数が少ないので,ヴァリアントなんて入れてる場合でもない.
レベルアップ時に,下記のレベル能力タイルを選択して取ることができるようになるヴァリアントルールです.通常の能力と引き換えになることに注意.
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レベルI(左):通常のレベルIII(左)と同じ能力が使用できる.
レベルI(右):フェロモンタイルを置くとき,キノコ地形から緑キューブが出る.
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レベルI(左):トンネルを1つ置くか,置き直すことができる.
レベルI(右):各働き蟻の行動時,仮想の兵隊蟻が1匹いるものとして考え,敵のフェロモンに対する兵隊蟻のコスト1つを軽減できる.
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レベルII(左):第6フェイズで資源を失わない.
レベルII(右):各働き蟻の行動時,仮想の兵隊蟻が1匹いるものとして考え,虫に対する兵隊蟻のコスト1つを軽減できる.
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レベルIII(左):幼虫コマを2個獲得する.
レベルIII(右):第5フェイズで同じスロットに2つの飼育蟻を置くことができる.

以上はフランス語(?)を私的に解釈したもので正しい解釈かどうかわからないのであしからず.BGGのフォーラムにある英文には上と違うことが書いてある気がしますが(例えば,レベルII(左)能力について,4キューブ捨てる代わりにと書いてあるなど),原文から解釈することにしました.
レベルIIとIIIはわざわざ同じタイルが2つ用意されるっぽいので,先着順で取ったもの勝ちなのかな,というのは全くの推測です.よく読めば書いてあるかもしれません.

情報元:
http://www.boardgamegeek.com/article/10698872#10698872
内にpdfへのリンク(http://www.ystari.com/mag/mag2.pdf)があります.

ここにはソロゲー(?!)についても書いてある・・・!
追記:ソロゲーについて下記のページにまとめました.

蟻の国ヴァリアント用タイル
・・・こんな感じ?

2012年12月9日日曜日

ゲームマーケット2012秋の戦利品で遊んだ②

みーと・きゃっち
肉!オレの肉ー!・・・肉を取るゲームです.1~5までの数値のキャラをつかって肉をいっぱい取ることが目的です.
毎ラウンド,山札から5枚の肉を並べます.前のラウンドで保留になった肉があればそいつに1枚追加します.
さて,そこに肉があるので,否応なしに,肉を取る計画を立てます.計画とはどのキャラクターでどの肉を狙うかです.別々のキャラで同じ肉は狙えません.
みーと・きゃっち・・・こうかな・・・?
あとは決めた順番通りに1枚ずつオープンしていくだけです.
みーと・きゃっち
大きな数値のキャラをオープンした人が肉を獲得します.もちろん5が一番強いんですが,5がいるときは1(ネズミ)が勝ちになります.が,1が勝つとき2(ネコ)が勝ちになります(3人プレイはとりあえずここまで).勝つキャラが複数いたら保留にします.
1枚の肉だと最大でも10ポイントですが,保留された肉があると次のラウンドに追加されるので11ポイント以上の狙いができるわけです.これは狙う.
ミニマムなルールで,悩ましく,楽しく遊べる瞬発力の高いゲームです.
ゲーム会で最初のウォーミングアップや重ゲー後の一息にオススメです!

ギアーズナイツ
(コンポーネントが多すぎて)蓋が閉まらないでお馴染みの戦団構築ゲームです.戦士のタイルを下のように並べていくわけですが,最下段横列戦団は戦力12(=10+6+6:真ん中の数値),真ん中縦列戦団は戦力45(=30+9+6:真ん中の数値)となります.そんな具合に配置が重要なゲームです.
ギアーズナイツ
全ての列の最下段の戦士はギアの能力が発揮されます.上の例では4(=2+2カード下端のアイコンの数)です.このポイントを使って4種類あるお金を獲得していきます.4種のお金は種類に対応する戦士タイルを獲得するために使います.
全ての横列の最左の戦士は手札上限を決定します.上の例では7(1+2+4:カード左端のアイコンの数)です.お金カードを持っておける枚数です.
同じように各縦列最上段の戦士は特殊な能力が発揮され,各横列最右の戦士は結界の能力が発揮されます.
ギアーズナイツ↤お金や戦士はストックから獲得します
ギア→お金→戦士→戦団ときて,この戦団をもってエネミーを討伐します.下のように目標エネミーがおあつらえ向きに並べられているので,戦団の戦力以下のエネミーを1体指定して討伐します.エネミーの討伐は各戦団(縦または横列)で1回のみなので,じっくり育てて大物を狙うか,他プレイヤーより前に小物を取ってしまうかといった具合です.ただし,エネミーは勝利点と一緒に,プレイヤーの基本能力(ギアと手札上限)を下げる呪いを持っているため,結界での相殺が必要になります.
ギアーズナイツ
さあ!・・・どうしましょう?悩ましいですね.悩ましさてんこ盛りですね.
戦団をどう育てていって(タイミングと配置),どのエネミーを狙って(タイミングと勝利点),呪いとどう付き合っていくか,その辺がポイントでしょうか.
ギアーズナイツ↤終了時はこんな感じに
パズルパズルしていて要素盛りだくさん.これは非常に高天原さんですねえ.
いいなぁ.タイルいいなー!
ギアーズナイツもっと小さくならないかなぁー!!
次やるときは,青戦士取って→赤戦士取ってみたいに明確な筋を意識してみよう.

#ゲーム内用語は全て私の解釈を通したもので,必ずしも正確ではありません
#というか大体違います

2012年12月6日木曜日

ゲームマーケット2012秋の戦利品で遊んだ①

さてさて,アツアツな内にゲムマ戦利品で遊んだ感想でも書きましょうか.おやおや,今回はアタリが多い気がしますぞ!ではでは・・・
AKAFUJI
写真のように15本並んだバーの表と裏に富士山とアカフジが短冊状に描かれています.交代でダイスを振って出た面に応じたアクションを1回行います.覚えてる範囲で,
・1本裏返す
・2本裏返す
・1本指定してその両脇を裏返す≪タタミガエシ≫
・1本指定して,隣り合った同じ面のバーを全て裏返す≪(技名失念;)≫
・手番を逆順にする≪カミカゼ≫
・終了カウントを1つ増やす≪アカフジ≫
という面があります.下の写真をよ~く見てください・・・.はい,オリジナルダイスですね!そしてアートですね~!
AKAFUJI
手番を繰り返していって,全てのバーが表か裏になって富士山(orアカフジ)の絵が完成したら,はじめに1人1枚配られたカードをオープンします(中身は自分だけが知っています).これが出来上がった絵と同じだった人(たち)の勝利です.
ダイスのアクションは取って付けたような単純なものばかりで,まあタタミガエシがなんとなしオモローかなーと思ってやりはじめましたが・・・正体隠ぺい+チーム戦+ダイスゲームというのが巧くマッチしていました!
自分の手番でリーチをかけたら(1手番でアガれるように裏返したら),次の人が同じチームだったら勝利は目前です.ただし,アガれるかどうかは出目に大きく依存します.もしアガれなかったら正体が露わになってしまいます.次の人が同じチームじゃなかったらアガり目が出ても当然防がれます.これで2人の身分が明らかに.こうして意外とあっさり見破られながら進んでいって,敵チームの人が連続していたらその前の人は要警戒したりと,考えどころは結構あります.あとはぜひ遊んでみて下さい.
UNOなどでは地味なリバースと同じ効果の≪カミカゼ≫や,3回出ると即終了の≪アカフジ≫(その時は多く表になっていた面のチームの勝利)がジワジワと面白さを演出しているなと思いました.
#こういうのをピンポイントで見つけてくるイリクンデのメンバーには関心.

  • あやつりキングダム(ワンドロー)
あやつりキングダムあやつりキングダム
2人でプレイしました.ドラフト?ブラフ?あやつり人形だー!
建物によってキャラクターの強さが上下し偏る選択,それに対して攻撃系キャラクターで封殺しにいく,っていうのが基本でしょうか.
それに気を取られすぎて戦争+建物VPでアッサリ負けました.分析ミスでしょうか?ミスですね.戦争のVPを甘く見すぎです.
#資源ブースト基本職+象さんお手軽2VPコンボが好きです.

ドラゴンで「ピット」するゲームです.はじめに6枚の手札を持って他のプレイヤーといつでも好きなように枚数指定しあって交換を続けます.同じ色のドラゴン5枚全種とキーカード1枚が手札に揃ったら真ん中のタマゴを獲って,他のタマゴが全てなくなるまでじっと待ちます.揃えたドラゴンとキーカード,タマゴの効果を処理して得点計算したら最も高い人の勝利です.
交換,コンプの流れは楽しい!みんな同じ速度で集まってるのは知ってるけどあっという間に自分の手札が揃っていくのは楽しいものです.
ドラゴンピットドラゴンピットドラゴンピット
タマゴの数が人数-1個だと最後の交換(どっちも揃う)が悲しみに包まれるので,タマゴを減らすかはたまたババを作るなりで調整するといいかと思いました.
ドラゴンは全てユニークカードで圧巻!せっかくなのだからオリジナル要素がもっとあると良かったかも.

  • フォルム・ロマヌム(NewGamesOrder/作:Wolfgang Kramer)
特別なコンポーネントもないし,自分で作って遊べちゃうよね.・・・なんて思っててスミマセンデシター!とても完成度の高いマルチゲームでした.ぜひ保存用に一個欲しいですね.NewGamesOrderさんの復刻はFABFIBともに素晴らしい!いい仕事ですなー.
フォルム・ロマヌムフォルム・ロマヌムフォルム・ロマヌムフォルム・ロマヌム
4,5人は同じようなプレイ感かな~?別の人数でもやってみたいですな.

楽しげーだけどイロモノ~?という印象でしたが,なかなか硬派なトリックテイキングでした.(これ書いてる人は不勉強なのでトリテ用語たぶん色々間違ってます)
基本的にはリードプレイヤーの出したスート(ここでは色)に従ってカードを出し一番大きい数字を出せばトリックを獲れるマストフォローのトリックテイキングです.そうして獲得したカードを色毎にみていって枚数がトップの人が2ポイントです.
中のひとなんかいない!中のひとなんかいない!
ただし,カードには上下逆さにコスチュームのが書かれたものもあって,リードプレイヤーは任意でこれらのカードを裏向きで伏せて出し「着ぐるみバトル」をすることができます.着ぐるみバトルの場合,トリックを獲ったプレイヤーは(1)同じ色の取り札を全て裏返す(1枚につき1点)か,(2)誰かの同じ色の取り札を全て自分のものにするかを選んで行うことができます.着ぐるみバトルは同点が起こり得て,その場合,後出しが勝ちになるため思うように突っ走れないあたりがもどかしいトコロです.
中のひとなんかいない!
カードとルールを見た時点で本当に中の人なんかいなかった!ことに衝撃を受けました.てっきりオッサンが着ぐるみに入って働いているゲームだと思っていたもので・・・.
メンバーの間では好き嫌いが結構振れて,一方は絶賛しておりました.私も変に浮いたルールよりもこのくらいストイックなルールのほうが好みです.
十式の中の人とお友達になりたいな!|д゚)チラッ

続いてはトリテの名門(?)操られ人形館さんの新作です.
手番にキャラとディスクを1個ずつ取っていって集めます.キャラごとに数値を合計してソート,決算時に1番目と3番目に並んでいるキャラと同じ色のディスクがプラス得点(1番目は3倍!),それ以外の色のディスクがマイナス得点になります.
ディスクの置き方によって下家にマイナス得点を誘発させることができますが(出来る気がするだけかもしれませんが),発生したマイナス得点は上家に渡します.つまり下家を叩いて得点を増やすことができます!この辺のルールは斬新な感じがムンムンします.
桃色(姫)は数値合計が一番高い人が低い人から得点,黒(王)は数値合計がそのまま得点になりますが,これを大きくしすぎると1番目が埋まってしまうので,ディスクによる得点が大きく減って悩ましい.王と姫は大きい数値のカードが多めに配分されているなど,非常にニクいデザインです.ラウンドごとに秘密裏にキャラの数値を1上げるワイロなんかも素敵デザインですね.
これはぜひ中の人とお友達になりたい!|д゚)チラチラッ
王宮の歩き方王宮の歩き方王宮の歩き方
↑第1ラウンドの赤ワイロ3倍増しが決勝点となり私が勝利しました.

そういえば,作者クレジットが本名(?)になっていたのですが,これは海外進出の布石なのでしょうか?(もう進出していたら大変失礼!)

  • 黒猫ローラと魔法の森(ワンドロー)
黒猫ローラと魔法の森
ワープレは楽しい.

#ところどころ情報抜けがありますがその内追記します.
#実はゲムマじゃない戦利品も混じっています.
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