基本情報
タイトル:しまんちゅ
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:45分~
ジャンル:島ぐらし職人体験のボードゲーム
作:yio / イリクンデ
内容物
ゲームボード
土地カード 33
建物カード 20
客カード 8
収穫マーカー 適量
プレイヤーコマ 4
勝利点マーカー 4
商品マーカー 20
スタートプレイヤーマーカー
ラウンドマーカー
ゲームサマリー 4(*第二版から)
紹介
『しまんちゅ』は「ゆったりと時が流れる島暮らしというテーマ」と「独特な手番/MP(移動ポイント)のマネジメントが必要とされるシステム」が混ざり合って生まれる不思議な時間感覚を味わえるゲームです.
プレイヤーは客の需要を把握して,それを満たすことができるように自分の島を開拓し,素材を収穫し,商品を製作します.
他のプレイヤー次第では,思い通りに商品が売却できないこともあります.
上手くプレイするためにはタイミングよく商品を製作することが重要で,タイミングがかみ合わなそうなときは無理に手番を実行するのではなく、いち早く「スローライフ宣言」して次の行動力を溜めましょう。
以下,ちょっと突っ込んだ(マニアックな)話です.
その前に,ザックリとした紹介はコチラ→ボードゲーム「しまんちゅ」の紹介 - Togetterまとめ
現在,第二版になりました→『しまんちゅ』第二版について
スローライフがちょっと新しい
MP(移動ポイント)は活動の源です.
ラウンドと呼ばれる区切り(全5ラウンド)では,はじめに一定のMPが得られます.
限られたMPをやりくりして効率的に立ち回るのが基本です.別のゲームではAP(アクションポイント)と呼ばれたりしているものとほとんど同じ性質ですが,特に移動がかかわるものだけに必要になるので,MPとしています.
こういったポイントは消費を最小限にすることで効率を上げますが,しまんちゅではちょっと違います.
MPの使いどころは「開拓」と「収穫」です.支払うMPは自分の島の「庵」(※庵は拠点です)から遠くの場所で開拓したり,遠くにある土地から素材を収穫するほど多くなります.ここでMPの支払いを最小限にすると拠点近くの土地(建物)しか利用できなく,戦略の幅が狭くなります.逆に,MPをケチらなければ戦略の幅が広がります.ただし,MPの消費量が多くなると早くにやれることがなくなります.
ここで「スローライフ」の概念が登場します.
ラウンド中にMPが尽きてやることがなくなったら(戦略によってはなくなる前でも),「スローライフ宣言」をすることでスローライフに突入します.スローライフの説明は簡単で,手番が回ってきたら1SPを得るというだけです.
SPはスローライフポイントのことで,SPは次のラウンドのMPに追加されます.
つまり,MPの多いアクション(戦略の幅の広い動き)をしても,さっさとスローライフに突入してしまえば,次のラウンドはMPが多い(有利に動くことができる)状態ではじめるられるのです.
では,MPをたくさん使って早めにラウンドを終えるのがセオリーなのか?というとそうでもありません.
客への売却は(基本的に)ラウンドの最後に処理され,その時に需要のある商品はあとから製作されたものが優先して売れるのです.
・・・ご健闘を祈ります...!
カードテキストがちょっとある
土地カード,客カードにはテキストはありませんが,各自各種1枚ずつ配られる5種の建物カード(上写真)にはちょっとテキストがあります.
で,なんでこんな話をしてるかというと,私自身カードテキストがあんまり好きじゃないのですが,このテキストには難しいこと書いてないよー,怖くないよー,と言いたいのです(笑).むしろちょっとインストのときに役立つ情報でもあります.というのもインストでは細かめのルールの説明は落としがちですよね.建物カードはそのルール(制約等)を変更する効果をもっています.例えば...
- 庵
庵のアクションで,小舟を建造すると,海をひとつ越えられるようになります.これは,土地を開拓する際,海地形の土地や建物の先にはカードを配置できないというルールをすこし破れる効果です.
別の庵アクションで,倉庫を建造すると,収穫した素材をラウンドを跨いで持ち越せるようになります.これは,スローライフに入る際,使用しなかった素材を破棄するというルールを破れる効果です.
舟がある→海に関する何らかのルールがあるのでは?,倉庫がある→素材の保存に何かルールがあるのでは?というのを想起させることと思います.
- 民宿
民宿のアクションで,魚料理を作ると,魚料理の数比べで商品を売却する優先権を得ることが出来ます.これは,商品を売却する際,あとから製作されたものから先に売れるというルールに対抗できる効果です.
また,魚料理があると,売却(大満足)にボーナス点が入ります.これは,客の需要を完全に満たした時の特別なルールに対して補強できる効果です.
魚料理で優先順がとれる→優先順が重要そうだ!,売却(大満足)というのがある→大満足というのに注意してみよう!と,見る人によっては細々と見えてしまうルールに注目させられる(=プレイのポイントが見えやすくなる)のに貢献すると思います.
- ファクトリ
ファクトリがあると,毎ターン製作アクションが追加でできることと引き換えにスローライフに入ってもSPを得られなくなります.これは,通常3ターンかかる製作までの手順を2ターンに短縮するというわかりやすく恐るべき能力ですが,SPが得られないことが引き換えになるということで,SPを得る(得られない)重要性に気付かせるはずです.前に書いたように,実際,MP消費の最小化だけでなく,SPの獲得までを考慮することはかなり重要なのです.
遊び方説明書
簡易サマリー
暫定ですが手順を記したサマリーを公開致します.印刷してご利用ください.
なにかご要望があればアップデートを検討します.
https://www.dropbox.com/s/0ckub24ovf664a8/shimanchu_summary_v2.jpg
Q&A(ルール明確化など)
- Q1.アトリエ,民宿の+VPの効果は,客ごとですか?商品ごとですか?
A.商品ごとです.同時に複数個売れればそれだけ追加でVPを獲得します.
- Q2.民宿の最終得点の記述はカードとルールブックでどちらが正しいですか?
A.両者別の書き方をしてしまって申し訳ありません.どちらも正しいです.カードには1個目2点,2個目3点,3個目4点と表記されており,ルールブックには合計1個なら2点,2個なら5点,3個なら9点と累計で記載しました.
- Q3.アトリエの条件を満たしてスケッチを製作したあと,開拓によって条件が満たされなくなった場合,スケッチはなくなるのでしょうか?
A.いいえ,スケッチはなくなりません.
- Q4.土地カードストックが海岸だけの場合,何か処置がないのでしょうか?
A.特別な処置はありません.
- Q5.レシピ一覧が欲しいです
- Q6.土地カードストックや相手の島の土地カードに描かれたレシピを利用することはできますか?
A.できません.(1)収穫した素材そのものと(2)追加で必要な素材を支払うことで,その矢印の下に記された商品を製作することができます.レシピを複数もつ素材は”良い”素材であるという風に考えると理解しやすいと思います.つまり特定の土地で収穫されたから良い素材なのであり,良い素材だからこそたくさんのレシピに対応できるということです.
- Q7.売却(大満足)は全てのプレイヤーの商品が対象ですか?
A.はいそうです.大満足の判定は商品を誰のものと区別せずに,とにかく需要に記載された商品全てが商品棚に並んでいるかどうかを確認します.
- Q8.大満足発生以降の手番で,待機列先頭のカードに対して大満足のチェックを行いますか?
A.はい.待機列先頭の客が大満足したら二番目にいた客が先頭の客となり,以後その客に対して大満足のチェックを行います.
- Q9.ファクトリ弱くないですか?
A.いいえ.ファクトリも代替のきかない強力さを持っていますので,ぜひ色々な使い方を考えてみてください.ただし,民宿,アトリエ,ビーチハウスと比べるとそれ単体ではそれほど強くないかもしれません.状況の見極めが重要です.
頒布について
第二版をイベント価格,3,000円で頒布します.
予約について
ゲームマーケット2015秋での取り置き予約をはじめました.
- GM2015秋『しまんちゅ』取り置き受け付け
- 第二版について → 『しまんちゅ』第二版について
特典について
まずはGM2015春でプロモーションカードを1枚以上配布します.
これはゲームで使える建物カードですが,内容とどのように配るかはまだ未定です(カードの枠が余ったのでとりあえずいっぱい種類を作ったのです).